3年前期授業雑感 ①基幹科目編

 お久しぶりです、単位稼ぎも兼ねて面白そうな選択科目を片っ端から履修してみたら期末試験で地獄を見た凡骨です。なんだかんだ単位は全て取れてましたが、来期も同じくらい履修しないと卒業できないので今のうちに遺書をしたためておこうか迷っています。みなさま履修は計画的に。

 さて今年から在学受験が始まり、ただでさえ忙しいなかで各基幹科目が週二回に増えたのもあって可能な限り早めに単位を稼いでおきたいところですが、選択科目は基幹の陰に隠れがちなうえに開講数も多いので詳細な情報が手に入りにくいように思います。ということで、今期いろいろと死にかけた履修した結果を共有して、授業の雰囲気や留意点などをお伝えできればと思います。私みたいにアホな履修を組まずに済むよう反面教師にしてください。

 長くなってしまうので記事は2つに分けて投稿しています。ひとまず今回の基幹は2年後期と授業の進め方が同じだったり今年度からの新しい授業で今後内容が変わり得ることなどもあるため軽く済ませ、次の②選択科目の方を詳しく書いていきたいと思います。

 

 

 

民法総合3
 債権総論と担保物権をメインに、ときどき時効や利息なども扱います。既に他の方が書かれているように、これまでの民法総合と異なり要件事実論には深入りしませんし、配布資料も課題以外は断片的な補足説明等にとどまります。要件事実表の類も一切配布されないため、予習はほどほどにして先生の解説をしっかりノートにまとめて復習しましょう。
 ソクラテスは教室の半分が範囲指定され、その中をランダムに進みます。今年度から授業が週二回になり毎週確実にどこかで当たるため大変でしたが、授業内容が高度なためか問答自体は確認的なものが多かったと思います。問われることも基本的な知識が大半で、応用的な部分は先生の方から解説することがほとんどでした。ひとまず、指定された判例と類型別の該当部分をちゃんと読み、ストゥディアレベルの知識を確実に理解しておけば最低限の水準はクリアできると思います。
 
 
民事訴訟法総合2
 最初に民事執行法について講義があり、次の回以降は訴訟の終了から再審までを扱います。使用教材や授業の進め方などは2年後期の民訴総合1と全く同じです。
 今回は既判力や共同訴訟など難解な分野を扱うこともあり、最新重判250よりも長谷部先生の基本判例から学ぶ民事訴訟法を利用して議論の前提にある初歩的な理解を確実にするようにしたほか、基本書も同じく長谷部先生のものを使用し、演習書はロースクール演習民訴で典型問題の解き方を確認したら重問で論点潰しをしていました。
 
 
公法総合
 今年から新たに開講した基幹科目です。従来3年前期に必修だった公法総合3が憲法の人権のみを扱っていたのに対し、こちらは憲法行政法の両方を組み合わせた科目であり、憲法では表現の自由や財産権などの重要論点を幾つかピックアップして掘り下げる一方、行政法は国賠と損失補償、情報公開や不服申立など手が回りにくい部分を扱います。
 まだ授業の実施方針が定まりきっていないように思え、学期の前半後半で分けるのではなく週二回の中で憲法行政法の授業を交互に行う変則的なカリキュラムであったり、そのせいで課題の提出期限がよくわからなくなる等、学生としては不便なことが多々あるように思います。公法系の授業は調べ始めると文献をいくら読んでも本当に終わりが見えなくなりますし、新しい科目とはいえ結局は普段使いの教科書や問題集をしっかり読み込み自分の学習ペースを乱さないようにするのが大事なんじゃないでしょうか。
 
民事法文書作成
 2年後期から続く隔週開催の授業で、4月頭に民事訴訟法、5月の終わりに民法を起案します。相変わらず問題は難しいですが、特別な対策をしなくとも中心的な論点を指摘して何かしら書いておけば落とすことはないのではないでしょうか。
 なお、3年前期の履修上限にはこの授業は含まれておらず2年後期分になっているので、履修を組むときは一応留意してください(在学受験のうえで上限フルで履修することは少ないとは思いますが...)。